現在多摩市の会場を中心に開催中の第29回映画祭TAMA CINEMA FORUM。11月23日(土)はパルテノン多摩小ホールにて、「スクリーンに映える魅惑の役者 成田凌」と題し、『さよならくちびる』『愛がなんだ』の上映と、成田凌さん・今泉力哉監督・写真家の木村和平さんによるトークが行われた。
『さよならくちびる』の上映後、熱気に包まれる満員の会場の中、成田さんと今泉監督と木村さんが登壇し、トークはスタート。
【俳優、成田凌の魅力】について
【男性目線から観る(作る)恋愛映画】について
「難しいですね…」と言いながらも、あれこれ話をしていく三人。
途中、成田さんが蜷川実花監督の現場で感じた、男性目線・女性目線の違いの気付きについてエピソードを語ると、続けて今泉監督も「生活環境に同世代の女性がいたっていうのは、“勝手に(女性を)理想化しない”みたいなところがある」と話し、意外と知らなかったという、それぞれの兄弟や家族のお話に。
そして「好きな恋愛映画」の話題では、成田さんは「恋愛映画では無いんですけど…」と前置きしたあと、『ディア・ハンター』(79)の、「なんかわかる」と感じた印象に残っているワンシーンについて話し、木村さんは、ロウ・イエ監督の『パリ、ただよう花』(13)をあげ、ロウ・イエ監督の恋愛の描き方について語る一幕も。
【『愛がなんだ』の写真】について
2019年話題となった恋愛映画『愛がなんだ』は、ポスタービジュアルや劇中の場面写真も注目された。ポスターの写真は、映画の撮影初日に木村さんが撮られた一枚で、これを撮影した時に木村さんが「これがビジュアルになる」と言ってたということを今泉監督が明かすと、会場からは驚きの声があがる。
また、若葉竜也さん演じる仲原の写真も木村さんが撮影しており、劇中の写真展に展示する写真のセレクトも木村さんに相談して行われていたそう。
それに対して木村さんは、「あれはすごい苦労しましたね。仲原くんは、カメラマンとしての有名度はあまり高くないから、コンセプトが詰まったかっこいい展示にしない方がいいって考えたんです」と伝え、「彼が選びそうなすごくわかりやすい写真や、なんでこれを入れるんだろう?っていうのを敢えて選んだり」と、仲原らしい写真のセレクトにしたことを語る。