童貞がホントに魔法使いになっちゃった?!ラブコメファンタジー『魔法少年☆ワイルドバージン』主演の前野朋哉さんと宇賀那健一監督にお話を伺いました。
『魔法少年☆ワイルドバージン』あらすじ
保険会社に勤めている星村幹夫(前野朋哉)は、何をやってもいつもうまくいかない。会社での営業成績はずっと最下位で、彼女いない歴=年齢。そして、29歳にして未だに童貞だ。「童貞のまま30歳を迎えると魔法使いになる」という都市伝説から、後輩である日野(水石亜飛夢)、朝井(二見悠)、東(詩歩)にも「魔法使い」と馬鹿にされる日々を過ごしている。唯一親しくしてくれるのは、会社の同僚である月野(芹澤興人)だけだった。そしてある日、秋山(佐野ひなこ)というとても可愛い女性が入社し、いつしか星村は、真面目で優しい秋山を好きになっていった。しかも、秋山は星村が小さい頃から大好きなヒーロー、ワイルドバージニアの大ファンだったのだ。そして、星村の誕生日の前日に行われた、秋山の歓迎会で事件が起こる。星村は、歓迎会の最中に秋山が上司の小池(濱津隆之)にセクハラを受けているところを発見してしまう。見かねた星村は、初めて小池に歯向かったものの、そのままボコボコにされてしまうのだった。そこに突然、マントヒヒが叫びながらやってくるーー。わけもわからず必死にマントヒヒから逃げる星村と秋山は、気づくとラブホテルの中に逃げ込んでいた。そして、時計が0時を指した瞬間、そんな星村を金色の光が包むーー。
マントヒヒって何!?ちょっと待って!(前野)
–撮影の雰囲気はいかがでしたか?
前野朋哉(以下、前野) ヒーロー物を撮ってるって言う感覚だったので、ノリノリで楽しかったです!
宇賀那健一(以下、宇賀那) スタッフもキャストもみんな仲良くて。
前野 CG祭りだったので「ここからマントヒヒの顔した波動が飛んでくるから」って言われるんですけど「マントヒヒって何!?ちょっと待って!ちゃんと段取りやろうよ!!」と。普段はあんまり考えないんですけど、その時ばかりは俺がちゃんとしなきゃ現場進まないぞ、と思いました(笑)。
宇賀那 現場ってそう言うもんだよ!(笑)。
–童貞の方だと感情移入しやすいのでしょうか…?
宇賀那 僕としては純愛映画、ヒーロー映画を撮っているんですよね。童貞か童貞じゃないかってほんのちょっとの差で。魔法使いになるって言うのも一緒で、たまたまそうなった人、 また別の選択もあったり。
前野 結局のところ、人の話だなと思っていて。そういう人にたまたまスポットが当たって言うだけで、人間味がある話だなと思っています。
宇賀那 どうしても童貞って強いワードなんで、1人歩きしてしまうんですけど。
前野 闇営業、みたいなね(笑)。
–お二人の好きなシーンを教えてください。
前野 やたら挟まれる芹澤さんカット、好きでした。
宇賀那 月野役の芹澤さんが給湯室でホウキで飛んだシーンがあるんですけど、謎に前野くんが泣いて。
前野 そうそうそう。芹澤さんって感情的になるお芝居って結構レアだったんですよ。それでグッときちゃって。
宇賀那 僕は星村と月野の屋上でのシーンかな。やっと人気者になれたのに、月野が違うフェーズに行こうとする。本気だから滑稽で笑えるしすごい好きですね。
–前半、星村が秋山の家について行くちょっと引いてしまうシーンがありました。一方、最後のシーンでは星村の印象がかなり変わりました。演じる上で意識された事はありますか?
宇賀那 前半のそのシーン、台本には書いてなかったんですよ。でも現場でやっちゃおうってなって。
前野 僕の中では演じる上で賭けだったんですけど、最後のシーンは自分の中で悲しくしたかったんですよね。「こいつ、成長しちゃったな」って言うシーンだなと。もうあの頃には戻れないんだろうなっていう。
「ガンガン、ガンガン!」は「愛してる」っていう意味です(前野)
–ひとつひとつのセリフが印象的だったのですが、お気に入りのセリフはありますか?
前野 やっぱり「ガンガン!ガンガン!」ですかね。星村と秋山の掛け合いがリンクした時に、カッコよく聞こえる。あれは「おっ!」って思いましたね。
宇賀那 あれは「愛してる」って言う意味で使ってるので。
前野 今日子役の男の子も来てたんですけど、結構色んな感情で見てました(笑)。
宇賀那 映倫の審査も大丈夫だったので誰でも見れます!
–男性にとってヒーローは特別な存在なんでしょうか?
前野 そうですね。今息子が仮面ライダーに激ハマりしてるんですよ。たまたま声をかけてもらって出演しているんですが、昔ヒーローショーに行った時の高揚感を思い出して、現場でテンション上がっちゃって…。誰よりミーハーな気持ちでいます(笑)。
–読者の方へメッセージをお願い致します。
前野 今日ふと思ったんですけど、僕がヒーローになれたって言うことは、もしかしたらこれを見ているあなたもヒーローになれるかもしれない。あなたが世界を救う日が来るかもしれません!!
宇賀那 普遍的なしょうもないヒーロー物で、純愛物で誰でも好き嫌いなく楽しめる作品だと思います!
12月6日(金)全国ロードショー