[ニュース]『カゾクデッサン』監督コメント

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本日3月21日よりK’scinemaにて公開される、映画『カゾクデッサン』
世の中に起きている様々な問題、そんな不安定な現在だからか、家族がテーマになった映画が注目されている今日この頃。
この映画はその「家族」という言葉の範囲を問う。
家族の範囲を、是非、観て一緒に考えて欲しい映画です。

今井文寛監督コメント

私が映画に取り憑かれたきっかけは、成瀬巳喜男監督の遺作『乱れ雲』を観てしまったことです。
今はなき銀座・並木座、最終プログラムは「名匠 成瀬巳喜男の世界」。並木座が閉館することをニュースで知った私は、並木座に駆けつけました。実は私不勉強で、成瀬監督の映画をまだ観たことがなかったのです。とにかく心が激しく揺さぶられました。「何なんだ、この映画は…」休日になると足が向かうのは並木座、閉館しても私の中の興奮は収まらず、次なる興奮を求めて映画館通いが果てしなく続きます。名監督の作品たちとの出会いは大きな喜びを与えてくれましたが、えも言われぬ焦燥感が日に日に膨らんでいきました。自分と偉大な映画監督たちの間に存在する果てしない距離、どうすればこの距離を少しでも縮めることができるのか。こうなったら映画を作るしかない。私はそう思い込んでしまい、会社を辞めました。
主にフリーランスの照明部として働き、それなりの技術と信頼を得て仕事は順調でした。しかし、偉大な監督たちと自分との間の距離は相変わらず縮まらないまま。私の中の映画を撮りたいという衝動は小さくなることはなく、焦燥感は増すばかり。このままではいけない。私は人生最大の勝負に出ることにします。「全てをかけて、仲間と映画を作ろう」
長編映画『カゾクデッサン』、自己資金で製作した超低予算のインディペンデント映画ですが、仲間とともに、一般の商業映画に負けないもの作ろうという強い意志を持ってやってまいりました。
大変良い映画になったと自負しております。
” 家族って、どこまでが家族ですか?”
ぜひご覧ください。